広い、狭い

遠い昔、mixi全盛期の頃俺は今のTwitterと殆ど変わらない使い方でmixiをしていた

人って変わらないなぁというのはさて置き、まだ純粋な高校生だった頃

別に昔は良かったというつもりはないが当時は日本のSNS第一世代と言っても過言ではないほど意味がわからなかった

殆ど参考にするものが”前略プロフィール”しかない中、前略プロフィールをやらないような人達が集まって手探り状態で自分語りしてマイミクを増やす

殆どの年齢層が20代で「今日のディナー」とか「俺のバイク」とかそういう写真に憧れながらほぼ最年少の俺達は俺達で「ダチ笑」とか言ってダチの写真あげてたと思う

今までチャットルームで文字がメインだった世界にいきなり「写真貼り放題!マイミクが増えて行く!自分だけにコメントが貰えるゾ~」とか言われたんだから当時は掘っても掘っても底が見えなかった

良い意味でも悪い意味でも若かった

mixiやってればそれだけで友達になれる状態が無限に続いた

 

増え続けていくマイミクのただの1人

しほりんという女の子と仲良くなった

トップ画のぼやかしたプリクラを見て「あっこれ絶対可愛い」って思ってた

男子高校生はぼやかしたプリクラを見るとあっこれ絶対可愛いと思う生き物だからだ

同じ年の彼女とは進路の話をしたりした

”俺は新潟の音楽の専門学校行くよ、でも大阪の音楽専門も行きたい”

彼女は福島から東京の大学に推薦貰ったとか

そんな曖昧な時期に曖昧な話をしていたと思う

1人暮らししたら家具はこうしたいとか、友達100人作るとか

しほりんは気弱で心配症な、でもどこか芯があるオタク殺しの女の子だった

mixi内で俺等の年代は絶対値が少なかったので必然的によく喋った

といっても別に特別な感情もなく、他の人とも仲良かったが

やはり同じ時期に同じ事で悩み同じく卒業というゴールを迎えたからか

しほりんは印象に残っている

 

大阪の音楽の専門学校に入学した俺は、リアルがビッグバンを起こしたのでインターネットからしばらく離れていた

1年ぐらい経った頃だろうか

久しぶりにしほりんと連絡が取れた

通話した、久しぶりすぎて

「ねぇ○○って子知ってる?!私今その子と一番仲良くて!」

俺と同じ中学校だった女だった

ビックリした

大学で仲良くなった子が新潟出身→mixiで新潟の知り合い(俺)いたな→○○って知ってる?(俺の名字)→女「私と同じ中学校だった人だ!」

っていう偶然が続いたしほりんはもっとビックリしただろう

俺はその同じ中学校だった女の子と別にそこまで仲良いわけでもなかったからそれ以上面白い事はなかったけど、まぁそれ以上面白い事があっても困るのでそれだけ

ひとしきり現状報告した後また今度喋ろとか言って寝たと思う

それきり

ただそれだけの話

 

インターネットが広いから彼女と知り合えたのか

インターネットが狭いから彼女と繋がったのか

よくわからんけど、きっと今でもインターネットは広くて狭いのだと思う

自分次第だと思うけど俺はもう今いる人たちだけでいいので

 

頑張ります